Fish Catalog
キイロサンゴハゼ
Gobiodon okinawae(Sawada, Arai&Abe,1972)
Okinawa goby
■分類上の位置
スズキ目ハゼ亜目ハゼ科コバンハゼ属
■我が家での愛称と由来
ぼうず、とかデブ、とか読んでいるが、きちんとした愛称はまだない。しかし、学名・英名の「オキナワ・ゴビー」とは何とも言えぬ。造礁サンゴの北限といわれる沖縄で、造礁サンゴ専門のハゼが発見されたというのが印象的だ。
■特徴:
『緑色のミドリイシの上に、ちょこんとキイロサンゴハゼが載っている』というのが、僕の珊瑚水槽のひとつの理想だった。そう思っているとなかなか入手できず、ようやく最近来てもらえた。期待どおりお気に入りのミドリイシの枝の間にちょこんと座って、本人は隠れているつもりなのだろうが、十分良く目立つ。ミドリイシの中で生涯をすごすというあたり、いかにも飼育が難しそうだと思っていたが、そういう意味では良いほうにアテが外れた。
こんな姿なので「まさか」と思われるかもしれないが、自分のテリトリーであるミドリイシを守る意識は強く、特に産卵後は非常に攻撃的になる。体格的に自分の数倍あるケントロなんかでも、まったく恐れることなく攻撃にいく。レイアウト変更のためにサンゴを水から取り上げようとしても逃げずに枝の間にとどまっているくらいだ。
■飼育上のウンチク
果たしてミドリイシのいない水槽で飼育するとどうなるのか、わからない。しかしクマノミにイソギン、キイロサンゴハゼにミドリイシはツキモノであるし、依存度合いからみて、やはりセットで飼育すべきなのだろう。見ていてそのほうが楽しい。うちに来た当初、まったく餌に関心を示さなかった。「ははあ、さてはミドリイシの分泌物とかその手のものを主食にしてるな」と思い、やばいなーと思っていたのだが、しばらく見るうち、ふつ気付くとめちゃめちゃデブになっているではないか。どうなてんだ、何を食ってるんだろう?と思っていると、実は彼はミドリイシの中に潜んで近くに餌が流れてくるのを待ち、至近距離になると眼にも留まらぬ早業でゲットしているではないか!
それがわかってみていたら、なるほどこれは結構大食漢である。もちろん泳いで追いかけることはしないので、いつもそう都合よく餌が流れてくるとは限らないから、食べられるときに食べておくということだと思うが・・・今うちでは餌をいつも与える場所のすぐ下に陣取っているため、まずもって食っぱぐれのない安定生活を送っている。
それとウチではみごとにペアを形成し、ミドリイシの一部を齧って産卵床を作り、これまでに2度産卵した。将来隠居したら、ブリーディングに挑戦してみたい気がする。
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